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経済・政治・国際

2010.10.05

パリ観光&ロンシャン競馬場・凱旋門賞観戦記

予告通り、パリ・ロンシャン競馬場に行って参りました。フランスは生まれて初の入国です。これまではトランジットでも通過した事無し。
まぁ現在ドイツに住んでるので、飛行機で1時間10分で空港まで行ける恵まれた環境な訳ですが。

土曜日の夕方にパリ入りして夜までぶらぶら歩き回った後、凱旋門近辺の安いホテルに宿泊。
充電用のコンセントがテレビ用1個しか無く、部屋もほぼベッドとバスルームしか無い。廊下も暗くて鍵穴に鍵を入れるのすらとまどうほど(もちろんカードキーなんて最新の設備もない)
海外、特に大きな都市の場合、ホテル代は中途半端にケチらない方が良い事を実感しました(爆)

さてそれはともかく、日曜日は朝早々にホテルをチェックアウトし、とりあえず観光地を順繰りに巡回。

Arc_de_triomphe_de_letoile_3

Tour_eiffel

で、観光はこの程度にしてパリの西はずれ、ブルゴーニュの森の西側にあるロンシャン競馬場へ。
メトロの最寄り駅であるPorte Maillot駅から無料のバスが出ている。

凱旋門賞というとみんな綺麗に着飾った貴族みたいな格好の人が多い、みたいな、いかにも田舎モンの発想っぽいイメージを持っていたが、いざ行ってみると客層は確かにこの週に限ってはスーツにネクタイの人の割合が多いものの、日本の競馬場に居がちなおっさんの様な格好の方も意外に多く、競馬ファンの客層って意外に日本も欧州も変わらんのかな、と。
但し女性はやはり鈴木淑子みたいな帽子被っている人が多かった(笑)。

競馬場に到着。競馬場の造りは何気に日本の競馬場に似ている。
あくまで個人的な感覚なので御了承頂きたいが(笑)、入場ゲートやスタンドの感じが一番近い日本の競馬場はJRAよりむしろ大井競馬場。スタンドなんかはむしろJRAの競馬場の方が豪華かも。

入場券売場及び入口。窓口で入場券を買ってすぐ脇の入口から入る。自販機は無し。

Longchamp1

入場券。通常の日曜日は4ユーロだそうだが、凱旋門賞だけは特別に倍の8ユーロ取られる。

Entryticket

スタンドはこんな感じ。1Fなんかは、JRAの競馬場よりはちょっと小さめかな、と。座席も無いし。

Longchamp2

Longchamp3

スタンドの裏、パドック等のある側には、日本の競馬場と同じく食べ物や酒(ワインやシャンパンやビール)を売ってる店やら土産物店やらが点在して、人も相当多い。まぁ1年で間違いなく1番多い日だろうとは思うが。

Longchamp4

Longchamp5

で、馬券売場。マークシートもあるみたいだが基本的には窓口で口頭で買う。
一応英語も通じるが、いちいち種類とか流しとかボックスとか説明するのが面倒なので、
紙に組合せを数字で書いて買った。最初「流し」と「ボックス」を勘違いされそうになったが(笑)

Longchamp6

ちなみに買った馬券は前走ニエル賞勝ちの1番人気の3歳馬・Bekhabad(ルメール騎乗)を軸に何点か流し。あえて人気どころの古馬Fame and Gloryとか、英ダービー馬のWorkforceは久々なのがいやだったのであえて消し。結局そいつにやられた訳だが(^^;;)
もちろんナカヤマフェスタとヴィクトワールピサにも流し。

で、凱旋門賞は第6レースだが、この日は第1レースから全部G1レース(笑)。でも他のレースに関しては馬が分からんのもあり馬券はパス。見るだけにした。
また、5レースのパドック以降は良い位置をキープしたくてパドックに張り付き。
パドックにも本馬場のレース実況するモニターがあるのでそれでも全然問題無い。日本の競馬場じゃまず有り得ないが。
ちなみに5レースのG1(1400mのフォレ賞)はペリエが勝っていた。他にも前述のルメールにスミヨンにと、日本の競馬にも毎年来ている馴染みのある名前の騎手がここでも良く出てきている。

これだけ全部G1レースとなると、やはり乗る騎手も相当一流しか出て来れない様で、当然騎手の数なんて全国中に相当な人数いるハズだが、どのレースにも大体「日本の競馬ファンなら名前を聞いた事のある」様な騎手しか出て来ない。
恐らく彼らは欧州の中でも一番トップクラスという事だろうな。

第5レースの前のパドック。

Paddock1

レース後は勝ち馬含め基本的に一旦パドックに戻ってきて、パドック内で表彰等が行われる。G1だからだとは思うが。

第5レースの表彰式でインタビューを受けるペリエ

Paddock2

その後いよいよ凱旋門賞のパドック。客席はもちろん、パドック内にも異様なくらい人だらけになる これは欧州の競馬ならではの光景。
(日本でもJCなんかでは結構関係者でパドック内に人が多い光景を見るが)

7番はナカヤマフェスタ。

Paddock3
19番はヴィクトワールピサ。

Paddock4

蛯名騎乗で周回するナカヤマフェスタ。(もう周りが暗いのもあり、ピントを合わせるのも一苦労だったが、うまい具合に本人だけにピントがそれなりに合ってくれた)

Paddock5

同じく武豊+ヴィクトワールピサ。

Paddock6

パドックの客席側の柵には日本ではお馴染みの横断幕もあったが、さすがにロンシャンでは相当浮きまくっていた(笑)

Paddock7

でもこうやって応援に来ている日本人の心情はすごく理解出来る訳で。全然「恥ずかしい」とは思わないし、むしろ嬉しい気分になる。自分自身が日本でなくこっちに住んでるからかも知れんけど。

だって考えてもみて下さいよ。今まで日本で普通に競馬場に通って、普通にレースに出ているのを目にしていた騎手や馬が、こんな地球のほぼ裏側までわざわざやって来て、現地の超ハイレベルな馬ばかりが集まるレースに乗り込んで、日本と同じ様な姿でレースに臨んでるんですよ。
やっぱりその姿を目の前で見ると、結構グッと来る物がありますよ。

Longchamp7

さて、レースについてはもう報道で散々伝えられているので御存知だとは思うが。

凱旋門賞(G1)の結果(JRAホームページより)

ナカヤマフェスタ2着は本当に惜しかった。
蛯名は完全に勝ちに行く競馬をした。直線はスタンドでモニターで確認しながら見ていたが、残り200m辺りでは見ていて正直「勝てる」と思った。
でも道中ヴィクトワールピサとほぼ同じ様な位置取りで馬群の内に居たWorkforceが馬群を割って伸びてくると、最後の100m位はほぼ脚色が同じで結局届かず。まぁ勝った相手には力負けだった。仕方ない。
水上学氏が書いていたが、非社台生産馬でしかも父内国産馬がこれだけ走ったというのは、日本の生産者にとってこんなに励みになるニュースは無いと思う。
米国産のエルコンドルパサーでの2着とは全然価値が違うと思うな、個人的には。

ヴィクトワールピサは馬群をなかなか捌けず最後もじりじり伸びはしていたが結局7着。弥生賞道悪で勝ってたから馬場が悪くても走れない馬じゃないし、ひょっとして距離の問題もあるのかも。

ナカヤマフェスタ、ここでこれだけ走ったんだから、個人的にはJCはパスで有馬に向かって欲しいな。今年からG1馬が有馬で上位に入るとボーナスが出るというルールが出来たし(明らかに有馬回避防止策だと思うが)。
個人的にも、各馬の陣営には、JCでその年の競馬を終わらせるよりは、みんな年末最後の総決算、という気分で見る側も臨んでいる”有馬記念”をその年の締めくくりのレースに選んで欲しい、と思う。

ーーーーー

で、凱旋門賞のレース終了した4時半前あたり、ビデオで着順を見直したところで、馬券も外れていたので競馬場から退散。
ホントはパドックの表彰式あたりも見て帰りたかったが、帰りの交通機関がどの程度混むのか予測しづらい所もあり、夜のドイツ帰りのフライトに時間の余裕を取る様に早めに帰る事にした。

個人的感想としては、競馬場の雰囲気は日本も欧州も意外に同じ、という点が最も大きい。
欧州ってもっと敷居の高い存在なのか、と思っていたが、競馬場に行ってみると全然そんな事は無かった。
日本人が多かったというのもあったかも知れんけど。

次はアメリカのブリーダーズC観に行ってみようかなー(爆)。さすがにそれは距離もあるしやめておくが(^^;;)
来年もぜひ行きたいので2,3頭ぜひともエントリーをお願いしたい。ナカヤマフェスタ陣営は来年も出る気満々の様だし(今年の結果なら、エントリーさえすりゃ文句なしに出走可能だろう)。楽しみ。

2010.10.02

今週末の競馬。

もう1月以上放置してしまったな(笑)

今週、日本ではG1・スプリンターズSらしいですが、フランス・パリでは凱旋門賞を開催。
ドイツからちょっくら飛行機で観に行ってきます。今日午後にこっち出てパリに1泊して。

まだ現地の競馬場の状況とか前日にも関わらず何も調べてないんですが(^^;;;;)
とりあえず、こういう便利なサイトもあるので、前日詰め込みのお勉強中。

良く考えたら日本のヴィクトワールピサとナカヤマフェスタ以外、外国馬もろくに調べてないなぁ(爆)
こんな奴がのこのこ観に行って良いんだろうか。

ロンシャンでは、馬券は口頭で買わなければならないらしいが、フランス語なんてカケラも分からないので、とりあえず馬券の種類のフランス語だけ覚えてあとは英語で突入する予定。

というわけで現地報告は別途。多分iPhone経由で現地でつぶやく事にはなると思いますが。

2010.08.29

アーティストの他国への進出の件。その2

前回、続きは明日と言っておきながら結局1週間経ってしまった(笑)。
まぁ長いネタは週末くらいにしか書けんわ、実際のところ。

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さて、前回は欧米地域に進出する日本のアーティストのネタだったが、今回は逆で、日本に進出してくる海外のアーティスト(というかタレント)のネタである。

ここ最近、韓国のアイドルユニットが立て続けに日本でデビューしている様なのだが。
既にアイドル歌手ユニットというと東方神起あたりはしっかり実績残しているが、今さかんに日本に来ているのは女性アイドルのユニット。しかもそれぞれ地元韓国では実績十分な大人気のユニットばかりだそうだ。
例えばこんなの。

まずは今年の5月にこの”4minute”ってのが切り込み隊的に日本にやってきて、2曲ほど出してどっちもオリコンチャートでは初登場20位台あたり。まぁそこそこな位置。

4Minute『世界を魅了する韓国女性グループが日本上陸!!』

で、その次に8月になるとKARAっていうユニットがやって来た。こちらはかなり事前にも宣伝に力を入れていたらしく、メディアの取りあげ方も一般スポーツ紙含めかなりのもの。

KARA『楽しく自由に遊んで 一生懸命!!K-POPガールズ期待の新鋭が日本デビュー』

韓国人気グループKARA、“ヒップダンス”に3000人熱狂

KARA、日本デビュー記念握手会に劇団ひとりが祝福

で、いざCDデビューしてフタを開けてみると何とオリコンチャート初登場5位まで持って来た。

韓国ガールズグループ・KARA、ノーランズ以来29年8ヶ月ぶりの海外女性グループデビュー作TOP10入り

で、来月にはいよいよ韓国の女性アイドルユニットの中でもトップクラスと言われるこのユニットがCDデビューとのこと。
こちらは先にデビューした2組をはるかに上回る規模で大キャンペーン中。

“美脚”グループ・少女時代、韓国女性グル―プ初のDVD総合TOP5入り

“少女時代”到来!? 日本デビュー前に2万人超イベント

KARAとの規模と比較しても、普通に考えても恐らくオリコンチャートでは相当な上位に来るのではないかと想定される。

ーーーーー

さて、上に紹介した韓国の女性アイドルユニットの各種イベントなんだが、どうも日本のアイドルユニットとは明らかに違う客層らしく。
以外に多いのが10代20代の女子なんだと。
あと、ネット見てると男性だと結構高い年齢層にも名前が通っている様で。

今日本じゃほぼ一人勝ち状態のAKB48など、客層は20代/30代のヲタ男性が中心なのだが(さすがに今では女子にも名は広まりつつあるけど、人気出る前は完全にヲタ男性がターゲット)、彼女らのイベントに集まるのは全然そっち系じゃないんだとか。

それを読んで、なるほど韓国らしいな、と思った次第。

これを「韓国らしい」と思った理由は何か。
それは、全然違うビジネス分野ながら、自分が今関わる業務分野でも韓国の人達の海外のビジネスのやり方には際立った特徴があると思ったので。

ーーーーー

韓国人の海外でのビジネスのやり方にはジャンルに関わらず1つの共通点があり、それは
「他の国がなかなか行かない様な市場への進出が異常に早い」

ということ。
例えばアメリカがかつてテロ支援国家に指定していたリビアとか、旧ソ連の中央アジア諸国とか、中近東の小さい国とか。
驚くくらい、「こんな国になぜ」という様な国に韓国人が先に乗り込んでいる。

あと、今住んでいるドイツでも、アジア人向けの輸入食料品店とか、カラオケバーとか、そういう店を経営しているのは大部分が韓国人だったりする。
当然彼らは日本人相手にもそういう国でちゃんと日本語で商売をする。ほぼ全員が滞在先の言語以外に日本語も話せる。多分中国語だって話せる人いると思うよ。

なぜ韓国人はそういう商売のやり方をするのか。
ある所で聞いた韓国人の話によると、
「韓国製の製品は、海外で売ろうとしても、品質では日本製に負ける。さらにコストでは中国製に負ける。
だから日本製や中国製も売られている市場に持っていってもセールスポイントが無く苦しい。
じゃぁどうすれば良いか。日本も中国も進出していない様な場所に行って商売するしかないじゃないか」

という発想なんだとか。

それに加えて韓国という国は面積も小さいし人口も少ない、さらに少子化は日本なんて甘っちょろいレベルで激しい進み方。
だから国内市場も日本よりはるかに縮小傾向であり、国内の商売でなんてやっていけない。
(これは韓国国内のCD市場もそうらしいが)
だから上の様な発想で海外で商売しないとこの国の企業は食っていけない、という事。

その結果、日本じゃほとんど見ないHYUNDAIの自動車はアメリカに行っても中国に行っても、さらには最近ではヨーロッパ各国でもかなり目に付くし、SamsungとかLGとかの家電製品とか携帯は、海外のどの国に行っても、日本の家電をほぼ凌駕している。
Samsungの2009年のInterbrand社のトップブランドランキングなんて、日本のどの電機メーカよりも上(世界で19位)だし。(ちなみに日本企業でこれより上なのは8位のトヨタと18位のホンダのみ。ソニーは29位、パナソニック75位)
トップ100のランキングについてはこちらを参照されたし。

日本の外に出たら、いかに今世界中で日本製品が韓国製品(最近は中国製品も)に押されっぱなしか、誰の目にも良く分かるよ。
日本国内に居る限りは全然感じられないだろうけど。

ーーーーー

話を元の芸能界に戻そう。
韓国の業界が彼女らアイドルユニットを売り込むのに、どういう戦略を立てているか、それがこの今回のKARAの売り込み方を見てると非常に明快。
明らかに日本人が気付いていない「別のファン層」の存在に気付いていて、そこを突いてきているってのが良く分かる。

日本の業界って、AKB48がちょっとあぁやって20代・30代のヲタ男性をターゲットに成功したのを見るや、その後雨後の竹の子状態で同じ様なフォロワーのアイドルユニットがわんさか出てきている。
でも彼女らを見てると結局ファンのターゲットはみんな同じ。女性アイドルユニットを好むのは20代・30代の、可処分所得の高いヲタ野郎共、という枠組みをみんな揃って作ってしまって、その狭い範囲の中でファン層の奪い合いをしているのが実情。
女子はみんなジャニーズとか男性アイドルに行っちゃうだろう、と決めつけてしまっている様にすら見える。
AKB48はようやく最近は女子含めた一般層にも名前が広まりつつあるが、これはごくわずかな勝ち組にのみ発生する傾向。
「その他大勢」のアイドルユニットなんて一般層はみんな興味無いのが実情だろう。

でも良く考えたら、例えば昔だと、あの一世を風靡した”SPEED”なんて、女子にもめちゃくちゃ人気あったじゃないか。そもそもカラオケで歌われる事考えれば、女性アイドルユニットを女子向けに売り込むのって何一つおかしな戦略でも無い。
でも結果的に今の時代の日本のアイドルユニットでそれを実行しているのってほぼ皆無。
それを見て韓国の芸能界がそこを突いてきたってのが実に皮肉というか何というか。
ある意味、国内の業界に関わっていない、日本の外から状況を見る立場だからこそ実行出来た戦略なんじゃないか、と思っている。

今ふと思い返せば、東方神起のファン層ってジャニーズを追っかけるファン層と微妙に異なるよね。明らかにジャニーズのファン層である10代中高生をコアにしていない、もう少し上の年齢層をターゲットにしている様に思える。
彼らが時間を掛けてでもちゃんと日本の歌手活動を軌道に乗せたのは、ジャニーズと微妙に被らないファン層の構築に成功したからだと思う。(まぁ結局自前の事情で分裂しちゃったけど。あれはもったいないなぁ)

ーーーーー

あともう1つポイントがあって。
韓国のユニットってちゃんとステージ上の歌やダンスといったパフォーマンスにしっかりした「売り」を持ってる子達だな、という感じがする。

少女時代、愛される理由は「プロフェッショナル性」

そんなファンの心を掴む『少女時代』の魅力は、「歌、ダンス、スタイル全てがすごい!」というプロフェッショナルさ、そして「曲を聞いているとクセになる」という点にあるようだ。

日本のアイドルにありがちな「歌もダンスも特に目立つ訳では?なんだけど可愛いから売れてる」的な売れ方なのアイドルはほとんど存在しない気がするな。まぁそういう要素で売るのは「日本人」でないと厳しいから当然かも知れないけど。
もちろん日本のアイドルでも、曲やダンスのクオリティ勝負で広いファン層の支持を得ているPerfumeという好例もあるが、こういうのは本当にまれ。

で、ここ最近の日本で「プロっぽくないけど身近な存在」が売りの芸能人があまりにも乱発され過ぎて、もういい加減みんな飽きてきたんじゃないのかな、と。
そういう人達が結果的に韓国のアイドルユニットに流れる、ってな構図は十分あると思うな。

これ、書いてみた後に良く考えたら
「日本のドラマの拙い脚本やヘタな演技の役者に飽き飽きしていた年配の人達が韓流ドラマを見てハマる」
という構図と全く同じ
なんじゃないか、て事に気が付いた。
同じ事が今度は音楽業界でも起こりつつあるんじゃないの。

とりあえず再来週の少女時代がオリコンで何位くらいに来るのかには注目。

2010.08.23

アーティストの他国への進出の件。その1

ここで芸能ネタを書くのも久々だな、一時期は毎日の様に書きまくっていたのに(笑)。

ーーーーー

タイトルの件で。日本のアーティストが国外に進出するケース。

夏フェスも一連のフジ→サマソニ&ロッキン→ライジングサンの大型フェスが終わり、ピークも過ぎたところであるが。
当然今年は日本に居ないのでどのフェスにも行けなかったけど、フジもサマソニもライジングもすごく行きたくなる面子で、行った方々が羨ましい。

で、そういった日本のフェスが開催されている裏で、当然ながら他の国でも同様の野外フェスが開催されている。
欧州は6月にイギリスのGrastonburyとかドイツのRock Im Ringとかといった大型フェスが多いのでこの時期はあまり無いが、アメリカではLollapaloozaという都市型(サマソニ的な)フェスでは最大のフェスがちょうどロッキン・サマソニの裏の日程(8/6〜8/8)で開催されていた。
今年はそのLollapaloozaに日本から初めてX JAPANが出演。
それほど大きく一般芸能ニュースで取りあげられている訳でもないが、こんな大型フェスに日本のバンドが出演するというのは本来もっと大きな記事にしても良い気がするのだが。
ただでさえ音楽関係ではろくなニュースが無い時期だし。

で、こういうのはスポーツ新聞を筆頭とした一般芸能マスコミの記事だといつもの「1を100か1000くらいに誇張して記事にする」ケースなのがオチなので、そういう情報は一切無視して(笑)、実際彼らが向こうでどういう待遇で客からどういう反応をもらっていたのかなぁ、というのを色々と調べてみた。

まず、実際彼らがフェスのどういうステージでどのあたりの位置で演奏する扱いだったか。
これはもちろん主催者のWebサイトでタイムテーブルを見れば誰でも一瞬で分かる。

2010年のLollapaloozaのタイムテーブルのうち、X JAPANが出演した最終日8/8のものはこちらを参照。
これを見たら分かるが、このフェスのメインステージである”Parkways”の、合計5組のうちの真ん中・3組目の位置での演奏。これを見る限り、こんな大型フェス初出場にしてはかなり良い扱いだという事が分かる。
ちなみにこのステージの3日間それぞれのトリ(ヘッドライナー)は、初日Lady Gaga、2日目Green Day、最終日Soundgardenといったアメリカでもトップクラスの人達。それと同じステージだからな。

主催者からは結構良い扱いである事が分かった。
では。実際客の反応はどうだったんだろう。

これに関しては、既に何件かこのフェスのライブ映像がYouTubeに落ちている。それを見てみよう。特に客席側を映している映像に着目。

8/8のX JAPANのステージ 客側の様子を映したものがこれ。

皆さん、これ見てどう思われますかねぇ。
正直なところ、お世辞にもこのステージにしてはイマイチな客の入り、という感じが。
前の方は盛り上がってそうだが、こりゃ明らかに「日本から来たファン」っぽいしねぇ。

比較対象として、今年のこのフェス、同じステージの他のアーティストの客側の様子を見てみよう。

まず、8/7(2日目)の、X JAPANとちょうど同じステージ・同じ時間帯に出てきたGogol Bordelloのステージの客側を映した映像。

続いて、8/8、X JAPANと同じ日、彼らのすぐ後に出演したWolfmotherのステージ、

まぁどう見ても客の入りでは負けてますわな。

いや、ここでX JAPANをからかう気などは毛頭無い訳で、そりゃアメリカの「一般の音楽ファン」(特に日本に興味無い、本当の一般のファン)における彼らの知名度はまだまだ低いのは当然な訳で。YOSHIKIだって事前のインタビューで「アメリカではまだ新人ですから」といった事を言っていたし、当然本人達は自覚してると思うよ。
一方でABCのニュースなんかには単体で取りあげてもらったりして、やることはちゃんとやってる様だし。
まぁ、この後米国ツアーがまたあるそうだし、そういう所で地道に知名度を上げていく所なんだろうな。近道を狙って売り込むのは賢明じゃないと思うよ、個人的にも。
色々裁判沙汰もあるみたいだが、今後とも頑張って頂きたい。

もう1件、同様のネタがあるのだが長くなったので続きは明日。

2010.08.22

日本を外から見ていて気付くこと。

あんまりこっちを放置してつぶやいてばかりいると短い文章しか書けない体になってしまいそうなので久々にこちらも(笑)。

というか、つぶやいているとなかなか短い文ではまとめづらいなぁ、というネタがぼちぼち自分の中で集まりだしてきたのでここで改めて書き直してみたいと思う。

ーーーーー

まず今日ちょっとつぶやいた電話の話。
ドイツはドイツテレコムという、日本で言うとNTT的な1社が固定電話はほぼ独占状態なのだが、それ以外に格安電話会社というのが何社も存在していて、単にその会社の頭の番号(5ケタとか6ケタ)を付けて電話すれば料金もドイツテレコムと一緒に引き落としになる、という仕組み。

で、当然たまには日本にも個人的に電話を掛ける場合がある訳だが、普通にドイツテレコムを使うと固定電話で80セント/分、携帯電話だと1ユーロ/分以上。
ところが格安電話会社で最安のものを探していくと、固定電話だと2セント/分以下、携帯でも5セント/分以下の通話料金で日本に電話出来る会社が実際に存在する。
格安電話会社の日本向けの通話料金比較表をまとめてくれる便利なサイトがあるので、これで日々確認出来る。

これは部屋の固定電話から掛ける場合の話だが、じゃぁ携帯はどうかというと。

海外から期限付きで来ていると携帯電話を何年縛りとかの契約で買うのは色々後で大変そうなので(iPhoneがどうしても使いたければまぁそっちで買うしか無いが)、大抵の人はプリペイドの携帯を買う事になる。
プリペイドなら、携帯屋や電気屋に行ってパスポート見せてサインするだけで何10ユーロとかであっさり買えてしまうし。

で、個人的にはVodafoneのプリペイド携帯を持っているのだが、ドイツのVodafoneのプリペイド携帯の料金コースの中には国際電話を良く使う人向けの”International”コースというのがある。
それは毎月必ず1.99ユーロを基本料金として払わなければならないのだが、それさえ払っておけば、日本の固定電話には9ユーロ/分、携帯電話にも19ユーロ/分で「普通に日本向けに+81付けてかける」だけで使える。わざわざ格安会社を使わずともこの値段レベル。
日本でドイツに携帯から電話する事を考えると、こんな値段で普通に掛けるなんてとてもじゃないが想像出来ない。

電話料金だけじゃなくて、ドイツに居ると気付くのは、電気代を初めとした「生活に必要な」サービスの料金が総じて日本と比べても安く感じること。
電車賃なんかもそう。ICEという特急など、同じ時間乗っていても新幹線の半額くらい。

冬になるとほぼ全国全ての世帯に暖房用の蒸気が供給されるので、暖房の燃料代も日本の灯油代とか電気代みたいな形の出費にはならない。

一方で、ちょっと高い食べ物とか高級なレストランで食べたり、輸入食材なんか買ったりすると日本と比べて高く感じる時もある。普通の食べ物とか飲み物は日本とそんなに値段は変わらない。

自動車なんかは中古でもやっぱりベンツやBMWの価格は日本と大して変わらないし、ガソリン代も日本で「いつもより高くなってるな」と感じるレベルくらいの価格帯か。
ただ、高速道路が一切無料というのが車の維持費を下げるのに相当影響している気はする。
当然渋滞避けて高速道路走っていれば燃費は一気に良くなるしね。

ちなみにドイツでは消費税率は19%、食料品のみ7%(飲食店除く)。日本が5%だ10%で議論しているレベルをはるかに上回る。
(ヨーロッパは大体どの国も、食料品以外の消費税率は20%前後だが)

ーーーーー

で、まとめて思うのは、明らかにドイツ含めたヨーロッパって、「贅沢品は日本より高いけど、公共料金とか電話とか鉄道とか、誰もが使う物の料金は意外に日本より安い」という傾向があるな、と。
ヨーロッパと日本、どっちが住む人に優しいかは言わずもがなで。というか、非常に合理的・リーズナブル。金持ちにとっても貧乏人にとっても。

日本は電話代とかなかなか(ヨーロッパの様なレベルには)安くならないし、電気代やガス代も高いし(オール電化のマンションだとまぁそこそこ安くはなるが)。
その一方で牛丼が270円だか250円だかの10円20円の争いでアホみたいに安さ争いをしている。牛丼食わない人には何一つ生活への影響が無い、そんなところでの争い。
「そんなもん別に必死に値段下げなくて良いから、公共料金とか電話料金を同じ様に値下げしてくれ」と思ってる人いるんじゃないの?

先日、日本が中国にGDPで抜かれたなんてニュースが流れていたが、GDPが伸び悩む最大の要因と言われている「個人消費の落ち込み」。
あれなのだが、そもそも日本の市場って、贅沢品みたいな「別にそんなに値段下げなくても買う人は買う、買わない人には関係無い」物ばかりがどんどん値段が下がって、一方で「絶対国民全員が生活の為には支払わなければならない」電気代とか水道代・ガス代・電話料金があんまり下がってこない、そりゃこんな状況じゃ消費なんて伸びていく訳がないと思うのだが。
明らかに日本ってものの値段の設定がおかしいと思う。海外に来て暮らせば良くそれが理解出来る。

では、なぜそんな「本来価格下げなくても良い贅沢品」がそんなに値段を下げる事になるのか。
これは以前から「ガラパゴス携帯」等でさんざん指摘されている日本の全てのビジネス分野における問題。同じ分野に競合他社が無駄に多すぎるのが最大の原因。
国内で何社も同じ様な製品を同時に売るから、安くしないと買ってくれないので互いにどんどん無駄な価格競争を繰り返していく。それが日本で起こっている事だと思う。
まぁこれは戦後高度成長期を通して日本政府が進めた護送船団方式の負の遺産だとは思うが。

この「無駄に多い日本国内競合他社」が、グローバルビジネスの世界で何を起こしてるかというと、例えば他国の企業と競合入札で争う様な場面にもかかわらず、同じ国内の他社との争いにまで神経を使わなきゃならなくなる。明らかに他国の競合他社より余計な労力を費やす事になるわけ。
大体競合入札に参加するって以上、他社との技術力とかリソースのレベルに「圧倒的な差」は無いのは当然。(そんな差があれば、勝ってる会社以外はわざわざそんな争いに本気で参加したりして来る訳がない)
その「同じレベルのリソース」を使う効率が明らかに日本の方が悪くなってしまうわけ。日本同士の争いにまで気を遣ってしまうために。そりゃ海外の企業より不利だわな。

何か、日本って国が今どうして伸び悩んでいるのか、その原因の一つが見えてきた気がした。

ーーーーー

写真は特に本文とは関係無し。先日観光で行ってきたベルリンのブランデンブルグ門。

Brandenburgtor

同じ様に、つぶやいていて自分の中で盛り上がったネタをもう1件明日投下予定。

2010.07.05

日帰り国外旅行第2弾 ブリュッセル

もう何週間もこっちを放ったらかしにしていたが、言い訳をするとメインPCのiMacが船便で2ヶ月掛かって今週ようやく届いたので、それまで少し我慢していた、というのもある。
旧型のMacBookではやっぱりFirefoxを動かすのは速度的に厳しいし。

さて、前の記事のアムステルダムに続き、もう1週間前になってしまうが、特急列車による日帰り国外旅行(海は越えてないので海外旅行ではない)第2弾という事で、今度はベルギーのブリュッセルまで行ってきた。
先日のアムステルダムは現在住むデュッセルドルフから直行のICEがあるが、ブリュッセル行きはケルン発の物しかなく、デュッセルドルフからケルンまでは普通の電車で移動(まぁ快速電車で20分程度か)する必要がある。

Koeln

この5番線の表示をご覧になると分かるが、フランクフルトあたりから来たICEの前半分の編成と後ろ半分の編成がこのケルンで分かれて、片方はアムステルダム、もう片方はブリュッセルに行く、という事だったらしい。

ケルンからブリュッセルまでは2時間弱 途中に止まる駅は国境手前(ドイツ側)のアーヘンとベルギー入国後のリエージュの2駅だけ。
途中通ったリエージュの駅は駅舎が妙に最先端の建築っぽい建物だった。

Liege

ブリュッセルの方ではブリュッセル北駅・南駅の2駅に停車(間に地下駅の中央駅というのもあるがそこは通過)。終点は南駅なのでそこまで乗る(ちなみに街の中心部は中央駅近辺)。
とりあえず南駅から街の中心に出るには何らかの交通機関に乗らなきゃならんのだが、地下鉄の切符をどこで買えば良いのかイマイチ分からず、1時間弱くらい色々駅近辺をうろつき回った結果、地下鉄入口の有人窓口で買えば良い事が判明。
というのは、この国は切符を買うのに電子マネーみたいなカードを買って、切符の自動販売機は全てそのカードでしか買えない仕様になっている(現金の入れる口が無い)ため。

とりあえず4.5ユーロだったかで1日乗車券を買って中心部の駅まで乗って移動。最初に降りた地下鉄の駅から地上に上がるといきなり目の前にこういう怪しげなお店が(笑)。

Brusselj

まずはこの市街の最も有名な観光スポットであるグラン=プラス(大広場)へ。

Glandplace1

ブリュッセル公園の南側にある王宮。

Palaisroyal

当然有名な小便小僧(Manneken Pis)も見に行った。毎日違う服装を着せられているらしいが当日はこんなの。こう見ると水を供給する仕組みがものすごくシンプルなのが分かる(笑)。

Mannekenpis

さて、ベルギーというともちろんベルギーワッフルなのだが、売ってる店は街中至る所にあり、この写真の店はその小便小僧のある道の、像の向かいにある店。
これを見ると分かる通り、ワッフルの上にフルーツやらクリームやらチョコクリームやらを一杯乗せて食べるパターンが多いが、個人的にはあまり色々乗せすぎるとベースのワッフルの味がほとんど分からなくなるので、シロップのみのシンプルな食べ方の方が良いと思った(笑)。

Waffle

そのあとたまたまグラン=プラスに戻ると、お祭りみたいなのをやっていて、中に人が入って歩いて動く人形が色々と出てきていた。何のお祭りなのかは良く分からんが。

Glandplace2

王立美術館前の広場

Museum1

また、夕方の帰りの電車に乗る2時間前位には、街の中心からちょっと外れた高い場所にある、昔の万博会場近くのヘーゼル公園にあるアトミウムだけ見て戻ってきた。

Atomium

行きのケルン→ブリュッセルの移動は先日のアムステルダム往復と同じドイツの特急・ICEだったが、今回帰りのケルンまでの特急は同じルートを走るベルギー国鉄の特急・タリスを利用。写真は直接乗ったタリスではないが。

Thalys

車両の形はICEよりはフランスのTGVに似た感じ。
スピードもそれぞれの国の特急と似た様なもんだが、こっちの特急は外装以外に中の座席等のインテリアも赤系の色になっていて、無線LANも来ていたし(ICEも新しい車両には来てるみたいだが)、結構快適だった。
ちなみにブリュッセルにはこのタリスにドイツのICE、フランスのTGV、イギリスにユーロトンネルを渡って行くユーロスターと、あらゆる特急を同じ駅で観る事が出来る。
(ちなみに、ブリュッセルからユーロトンネルを通ってロンドンまで行く距離と、パリまで行く距離って実はそんなに変わらない。むしろロンドンの方が短いかも?)

で、元々乗る予定だったタリスは切符には「3番線から発車」と書かれており、駅に向かうと確かに掲示板にも3番線と書いてある。

ところが3番線で待っていると、出発予定時刻の15分前くらいにホームに入ってきたのは、パリから来た「ブリュッセル止まり」のTGV。

Tgv

で、発車予定時刻10分前を切っても、このTGVから降りる客の列が一向に途切れる気配無い。
ここで、いやな予感がしてホームを降りてもう一度電光掲示板に見に行ったら、案の定いつのまにか6番線(全然違うホーム)に変わっていた。
駅構内の放送流してたんだろうけど、そんなの聞き取れんって(笑)
6番線に行ったら普通に止まって待ってるし。客も普通に乗り込んでるし。

これ、これまでドイツでずっと鉄道を通勤にも使ってたから、ヨーロッパの鉄道ではそういう事がある、ってのを何となく理解していたので、「嫌な予感がしてホームを改めて確認」という行動が出発10分前に出来たからまだ良かった。
これが「慣れない一人旅」だったら確実に出発時刻になっても気付かずに乗れていない所だったと思う(笑)

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以下、ブリュッセルの街で気付いた事とか。

・このブリュッセルという街は完全にフランス語圏の地域で、街中の人は通常の会話は全てフランス語。この言葉に関しては自分はまるっきり知識が無いのでガチで何の話をしてるのかさっぱり分からん。発音もすごく日本人にはとっつきにくい言語だし。

・ベルギーの公用語はオランダ語とフランス語なので、全ての街中の看板は2カ国語以上で書かれている。ただ公の看板等、英語の文字はかなり少ない。やはりフランス語圏だからかも知れない。というわけで、正直、英語しか分からない日本人にはフランスと同程度の敷居の高さはあるかも。オランダの方が英語は普通に使えた。

・アムステルダムに行っても思ったが、ヨーロッパの国の「首都」というのは、基本的には「観光都市」的な要素が多いんだな、と。EU本部なども街の中心にはなく、ちょっと外れた場所にあるし。

・ベルギーというと、あのチョコレートのGODIVAの本場で、ベルギーのチョコレートは当然世界的に有名な訳だが、駅のチョコレートの売店などに行くと、通常旅行先の空港免税店みたいに「GODIVAだけが他のブランドのチョコレートより1ランク値段が高い」という感じでもない。他のブランドもGODIVAと大して変わらない値段をしていた。

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では今回はこんなところで。

2010.06.07

日帰りでオランダ旅行

今週末は土曜日に日帰りでオランダのアムステルダムに行ってきた。
生まれて初めての「陸上移動による国境越え」(笑)。日本に住んでる限り絶対体験出来ないし、ヨーロッパならではの体験ではある。
ちなみにまだマイカーが運転できる環境が整っていないので(保険やら名義変更やら、この国はやたら時間が掛かるのである)、ドイツの高速列車・ICEを使っての移動。
これは日本で言う新幹線、フランスで言うTGV的な位置付けの特急列車である。但し線路は基本的に他の列車と共通。

Amsterdamsta1

デュッセルドルフから時刻表上では2時間10分強でアムステルダムに着く。ただ今回は行きは何か良く分からん車両トラブルで度々停車、帰りは運転席近くの最前列に座ってたらすぐ後ろで酔っぱらいっぽい若い男が大騒ぎしてるので車両を止めて何かやってたりしてこちらも遅れ。とにかく何かあるとすぐ止まってしまうので15分とか20分遅れは普通って感じ。
まぁ昔大事故をやらかしてるだけあって、妙に慎重な運用をしている、という感もあるが。まぁたまたまかも知れんけど。
ちなみに往復で2等客車の客席指定まで行って合計112ユーロ。(1万4千円位か)往復で、だから、日本で同じ時間乗ってる新幹線よりは格段に安い。

で、肝心の国境越えだが、国境の部分ではなぜか線路の両脇に壁があってどこが国境なのかはさっぱり分からんまま越えていく感じ。当然EUの国同士なのでパスポートのチェックなど全く無し。
従って、国境を越えた事を確認するには、携帯電話の接続先の国表示で確認するしか無いのが実際のところ(笑)。
Vodafone-”DE”が、国境を越えるとVodafone-"NL"になる、という感じで。あとは看板の言語が変わる事位か。
でもヨーロッパって、こんな何時間列車に乗ってるだけで全然言語の違う国を跨いで移動出来るってのも変な感覚になるな。
ちなみに車内放送はオランダ語とドイツ語と英語の3カ国語だった。すなわち車掌は3カ国語操れる(もっと言うと、3カ国語を操れないとこの列車の車掌として務まらない)、という意味でもある。

アムステルダムは土曜日で良い天気だったのもあるが、とにかく人が異常に多い。恐らくほとんどが観光客。

Amsterdamsta2

Amsterdam_city1

この市は一応オランダの首都となっているが、実際の政治の施設はみんなハーグにあるので、基本的には観光中心の都市である。
その為かも知れないが、とにかくどの店に入っても、店の人は客が「オランダ人でない」と見て判断した時点で例外なく最初から英語で話しかけてくれる。だから英語しかしゃべれない外国人にとっては少なくともドイツやフランスよりはよっぽどしきいの低い国だ、と感じる。
まだ行ってないが、多分お隣のベルギーも似た感じなんだろうな。(あそこはそこにさらにフランス語も交ざってくる)

御存知の方も多いと思うが、この町はとにかく街中運河だらけで、その運河を船で観光している人も大勢いる。

Amsterdam_canal1

Amsterdam_canal2

Amsterdam_canal3

まず最初に有名なアンネ・フランクの「隠れ家」の展示館に行ってみたが、やはりここは観光客に大人気の場所で、もの凄い行列だったので諦めた。

Af_museum

で、次の目的地へ。今回のメインの目的は、アムステルダムの国立美術館とゴッホ美術館。同じ地域に2件ともある。

国立美術館ではレンブラントとかフェルメールといった有名なオランダ人の絵を堪能 昔の王国の歴史が分かる絵も並んでいて、なんでオランダのサッカーのユニフォームの色(ナショナルカラー)がオレンジなのかも理解出来た。昔のオランダ王国の王家の名前(オレンジ公)から来てるということ。

Rijkmuseum

ゴッホ美術館はその名の通りゴッホの展示が中心 たまたま特別展示で親友のゴーギャンの絵もかなり展示されていた。
ちなみに下記写真の美術館の壁にある名前から分かる通り、オランダでの正式な名字は”van Gogh”(ファン・ゴッホ)と「ファン」までが名字の一部。
尚、オランダではファーストネーム”Vincent”は「フィンセント」と発音する。どこぞやの地方局の番組のキャラの名前にもある「ヴィンセント」はあくまで英語読みで、オランダ地元の読み方ではない。

Vangoghmuseum

改めてゴッホの絵を色々と見ると、精神がおかしくなって最終的に自殺する直前の1,2年(1889~1890年)あたりの絵は明らかに何だか「来てる」な、素人が見ても。常人じゃない精神状態なのが感じ取れる。結果的にものすごい芸術性の高い物になってるんだけど。
それと、このゴッホという人がいかに日本の江戸時代の木版画に傾倒していて、いかにその画法を自らの作品にきっちり取り込んでいるか、というのも展示に説明付きではっきり示されていて面白かった。とにかく日本人が想像する以上の傾倒振りだったらしい。

普段は絵心など無いわしだが、改めてこういう超一流の画家の絵を生で一杯見ると、一流の人の物って予備知識が無くても一流と分かる、という事実に驚かされるな。
絵も音楽も、芸術的な分野には共通する事かも知れんな、と思う。
ちなみに両方の美術館とも、パンフレットはちゃんと日本語版が売られているので安心。

帰りのアムステルダム駅。この時間で6時過ぎだが、今は夏時間&緯度が高いのもあって大体この季節は午後9時半くらいまでは太陽が出ていて昼間の明るさ。ドイツももちろん同じ。

Amsterdamsta3

月曜日からは仕事でスイスに行くので、徐々にヨーロッパの「足を踏み入れた国」も増えて来つつある。
次はベルギーあたりかな。それよりはまずドイツ国内も色々回らなきゃいけないと思うが、それは車を準備してから。

2010.04.22

(多分)消えていくシングルCD

まぁ以前から度々触れてきた件ではあるが、シングルCDという物の売上のここ数年での落ち方が目を覆わんばかりの状況。

例えば先週リリースされた一連のシングルCDの1週間の売上枚数を示すオリコンの「週間シングルCDチャート」。今日4/26付として200位まで発表されたが、上位を見るとこんな感じ。

1位 HAPPY:BUMP OF CHICKEN(初登場)・・・96,527枚
2位 不自然なガール/ナチュラルに恋して:Perfume(初登場)・・・80,871枚
3位 また君に恋してる/アジアの海賊:坂本冬美(前週4位)・・・24,095枚

この辺りは別に(まぁ昔と比べると低いとはいえ)そう取り立てて目立つ程悪く無いように見えるのだが。特にPerfumeなどは今回、初動売上枚数は自己新だったらしいし。

ところが、ランキングの下位の方の週間売上枚数を見て行くと、まぁ凄い状況になっていて。

ずっと行くと50位が1,016枚。
53位から1,000枚を切って998枚。
さらにずっと行って100位は498枚(99位が501枚)
もっとずっと行くと150位は280枚
そして公表されているランキングで一番下に位置する200位の枚数は何と199枚。
どうも200位が週間売上200枚を切るのは長いオリコンチャート史上初の事態なんだとか。

だってあんた、1週間に200枚、というと、
全国北海道から沖縄のどこかで、1日平均30枚ずつ売ればあのオリコンチャートに名前と曲が載る
って事ですよ(^^;;;;)。
それこそ、親族集めて1人につき10枚ずつとか20枚ずつ買ってもらったらそれだけで載ってしまいそうなレベル(爆)

で、これは今週が特別悪かったわけではなく、ここ何週間かはずっとこんなレベル。
まぁ今週がその中でも一番悪いけど、ひょっとすると来週以降はもっと悪くなっているかも知れない。
これまで週を追うごとに数字が下がり続けて今の状態に至る、って感じなので。

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今更書くまでも無い事ではあるが、ここ最近はiTunesストアのダウンロード販売とか、携帯サイトの着うたフルで1曲何百円とかのオーダーで曲はすぐにダウンロードで入手出来る時代で。それにレンタルCDショップにもほぼ発売と同じ週か1週遅れ程度で入ってくる。
だから曲単位で買いたい人はより手間の掛からない&場所も取らないそっちに流れる、というのも確かにシングルCD購入が減っている一つの要因ではあるのだが。

ただ、今シングルCDがここまで売れなくなってる根本的な要因って、そういう事とは全然別の次元にある気がする。

だって全く同じ直径12cmの大きさ・同じ厚みのメディアにも関わらず、アルバムCDには10曲以上入って1枚3,000円弱、シングルCDには2曲(インスト入れて4曲なんて言うのは無しね)しか入っていないのに1,000円弱。
すなわちシングルCDの1曲あたりのコストはアルバムのほぼ2倍。

しかも日本の場合は、シングルCDの収録曲はその後リリースされるオリジナルアルバムのCDにほぼ含まれる。
すなわちそのアルバムを買った時点で、その前に1曲あたり倍近い価格で買っていたシングルCDの「音源」としての存在価値はほぼ無になる。
カップリング曲などはアルバムに入らないケースもあるが、その場合でもそのうち「カップリングベスト」みたいな形でアルバムになるケースが最近は増えているし。

この関係を見りゃぁ、曲の売れ筋だの質云々だの以前の問題で、純粋に経済学的に見ても、シングルCDを買おうという人なんて出て来ないと思うんだが(^^;;)。
どうしてもその音源がアルバムまで待てない、先発で欲しい、というのであれば、アルバムの1曲単位のコストにより近い配信とかレンタルからのコピーに流れるのは、人間の経済活動としては必然であって。
アメリカや欧州等の外国ではシングルCDの市場自体もう存在していないに等しい状態だが、この事象は上記の様な状況を考えると実に理にかなった現象。日本だけが異常とも言える。

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では。アーティスト及び芸能事務所・レコード会社といった発信側の立場からみて、こんなコスト面で全く割の合わない音源であるシングルCDを買ってもらう為には何が必要となるか。
すべきことは実に単純明快。

  1. 1曲あたりのコストを通常より下げる
  2. 音源以外の付加価値を追加する

経済の仕組み的にはこの2つしかない。

1.の典型例が最近たまに見かける「3曲・4曲入ったシングルCD」ですわな。
この手法だと、1曲あたりの価格が下がるだけではなく、単にシングルCDそのものの単価も上げられるので、これまでのシングルCDを値下げするよりも当然得られるキャッシュは多いわけ。
まぁそれにしても今週ニュースのネタになったEXILEのこれあまりにやり過ぎだとも思うが(爆)

2.を実践している代表は、AKB48を筆頭とした最近のアイドルユニットの面々。握手会参加券付きとか、ポスター付きとか、オマケ付けまくって濃いファンに大量にCDを購入させる、という手法。
他にも最近かなりのミュージシャンが実践している「DVD付き初回限定盤」もこっちに含むかな。

やれ「複数枚商法」だの、やれ「特典つけまくり」だの言って批判する方々がいるが、あぁいう商売のやり方は普通にビジネスやる立場の目からは何一つ不思議でも何でもない。人並みのビジネスセンスのある人なら誰だって発想する、そういうレベル。
レコード会社がCDを売るのが個人の道楽じゃない、一企業の経済活動である以上、あぁいう企画をもってシングルCDを販売するのは実に真っ当な流れである。

とは言え、上の2つの戦略を究極的に突き詰めてしまうと、1番の場合は今回のEXILEの例みたいになって結局
CDというメディアで音源売って利益を得るにはアルバムの形態で売るしかない
になるし、2番の場合は
もう曲単位の音源なんてタダでばらまいて利益率の高いグッズだけ売った方が儲かる
って事になってしまって、いずれのケースでも最終的には

シングルCDは基本的に利益を生む商品としての存在価値が無い

って結論にしか行き着かなくなってしまう。

今のシングルCDの市場のシュリンクっぷりは、だから個人的にも「仕方ない」という感想しか無いな。

ビジネス的な角度じゃない、音楽=芸術面の角度から見ると、アナログレコードの時代から何10年も日本の音楽界で続いてきたこのシングルの存在が風前の灯なのは寂しい面もあるけど。
まぁこれが時代の流れですよ。

2010.03.21

「日本人」の傾向。

いきなり私事ですが、5月から2年ほどドイツに赴任する事になりまして。

その赴任前に、海外赴任者研修ってのが会社であって、その中で異文化関連の講義で紹介された、有名なジョークの話。知ってる人も多いと思いますが。

豪華客船が、航海の最中に沈みだした。
船長は、乗客たちに船から飛び込むように、
指示しなければならなかった。
アメリカ人、イギリス人、ドイツ人、イタリア人、フランス人、日本人の乗客に、
さて、船長は、なんと言ったか?

アメリカ人には、「飛び込めば、あなたは英雄ですよ」
イギリス人には、「飛び込めば、あなたは紳士です」
ドイツ人には、「飛び込むのが、この船の規則となっています」
イタリア人には、「飛び込むと、女性にもてますよ」
フランス人には、「飛び込まないでください」
日本人には、「みんな、飛び込んでますよ」
(世界の日本人 ジョーク集 早坂隆 中公新書より)

何か、このジョークから説明出来る事って一杯あるなぁ、と改めて思った次第。

例えば、エスカレータ。関西ではみんな右側に並び、関東含めたそれ以外ではみんな左に並ぶのは結構有名な話だが、この話を持ち込むと、しばしば自らを正当化したがる関西人(笑)は
「いや、世界的には右側に並ぶ方が標準なんだ」
などと、何のソースかさっぱり分からんネタを持って来たりする。

で、先日アメリカに出張に行った時に、アメリカ人はどうなんだろう、と思いながらエスカレータに乗って納得した。
アメリカ人は右・左、どちらに寄るかは人によってバラバラ、というのが正解。上の一部関西人の言うのは全然嘘。自分の目で見た事だから確か。

これって結局上のジョークの話につながるよね。日本人は取りあえず周りの人と同じ事に合わせようという意識がはたらくから、結果的にみんな同じ方向に偏ると。

テレビ番組だってマスコミだって音楽だってみんなそうで、最初の人がうまく行くとフォロワーが出て来るってのは別に日本に限った話じゃないけど、特に日本の場合はほぼコピーした様な物が乱発してくる傾向がある気がする。結局これって国民性なのかな、と思った。

上のエスカレータなんてのは、逆にこういう日本人の傾向が良い方向に働く、という風にも言えると思うけどね。みんな同じ方向に寄るから、急ぐ人とゆっくり行く人がうまく棲み分けられる、という面もあるし。
だからどっちが良い、悪い、なんて単純な話ではないけどな。
ただ、グローバル競争で日本がイニシアティブを取れない要因の一つである事は間違いないと思う。

2010.03.10

最近目に付く「戦略」に関する記事

JASMINEIMALUって、顔だけ抜き出すとかなり似てないか。
どっちも売り方の戦略のまずさでうまく売れてない所まで一緒で(爆)
もうさんざん書いたので繰り返しはしないが。

たまたま両者とも先週シングルをリリースし、前者はあれだけ着うたで1位1位言ってた割りにはオリコンシングルチャートは週間23位で売上枚数3,100枚強 10,000枚限定にも関わらずこの売れ方はかなりまずいだろう(苦笑)。
ファーストシングルからセカンド・サードと行くたびにどんどん売上落としてるというのも。絢香の「三日月」的な隠し球な曲があれば巻き返しあるかも知れんが、どうなんだろう。

一方の後者は結局デイリー50位内に一度も顔を見せず、週間でも100位以内にも入っておらず。
火曜日時点で先週の週間チャート100位まで発表されていて、その100位の週間売上枚数が808枚だから、少なくとも売上枚数は808枚以下だったって事か。何とも。
しかしシングル発売した週にMステにまで出ておいて、結果週間オリコンチャートで100位以内に入らなかった歌手なんて初めて見たぞ(^^;;;;)
まぁ、もはや毎週視聴率7〜8%に低迷しているMステに、チャートの「Mステ効果」なんてのを期待する方が無駄で。

あと、たった2年前に着うたで大ヒットしてオリコンでも1位になった青山テルマも先週新曲を出したが、ドラえもん映画のタイアップ付きにも関わらず週間63位、週間売上1,300枚強。
ここまでストレートな数字を見せつけられると「一発屋」の悲哀を感じるな。

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今日、あちこちのニュースサイトで目立ったのがこの類の記事。

「ビックアメリカ」キャンペーンが大成功 勝ち組マックと負け組吉野家

いや、先日研修で経営シミュレーション受けて、景気が悪くなった時に戦略のほんのちょっとの差(それこそ二者択一でどっちの製品に比重を置いて売り込むか、といった判断だけ)で完全に勝ち組と負け組に分かれる、っていう実体験をしたもので。

マーケティングで優位に立てるために必要な要素は「コストリーダー」と「差別化」だというのはどんなマーケティングの本にも書かれている定説ですが、こういう、ひょっとすると誰でも知ってるかもしれない簡単なポイントでも、こういう大企業でも出来る所と出来ない所が出て、ちゃんとその通り勝ち負けが付いてる、っていう実態が面白いと思いました。

マクドの例のアメリカシリーズなんて完全に他との差別化の典型だし、吉野家はコストリーダにもなれず、差別化も中途半端でどっちつかずなのがこういう結果に出てる、というか。
弱い立場だと「他よりさらに突っ込む」ことのリスクを怖がりすぎてしまう、という傾向はありがちな気もするが、それが出来ないと少なくとも「勝ち組」には絶対になれんのよね。
これは結局経営陣が最終的に「行く」のか「行かない」のか、どう判断するか、それだけで決まる話で。

ちなみに、牛丼屋の中で最も「差別化」を徹底してシェアをしっかり伸ばしたのは言うまでもなく「すき家」ですね。メニュー見りゃ一目瞭然ですな。

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芸能界の戦略の話に戻るが、最近目立つ、あまりにも露骨な例のavexのあのひと。

ICONIQ、史上初!7社同時の企業の顔

確かに近所のイオンモールの化粧品売り場に、マキアージュの彼女のポスターが結構貼られていたが、どうなんだろう、それほど世間で名前浸透してるんやろか。
そういう話題を出す人があまり周りにいないし、地方都市に居るのもあるし、そもそもテレビにもあまり出てない様に思われるし。
着うたで1位1位と言っても、音楽チャンネル見てても全然この人の曲のビデオクリップとか見ないし、さっぱり実感が湧かない。
まぁ、今週アルバムをリリースするらしいので、実態の人気がどの程度なのか、これだけ露骨なメディア戦略がどこまで数字の結果に結びつくのかはちゃんと見ておこう。
・・・まぁ、もし売上が危なそうなら、あの会社の事だから、自社買いでも何でも手段を選ばずゴリ押ししてきそうな気がするけどな(爆)

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