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2010.08.22

日本を外から見ていて気付くこと。

あんまりこっちを放置してつぶやいてばかりいると短い文章しか書けない体になってしまいそうなので久々にこちらも(笑)。

というか、つぶやいているとなかなか短い文ではまとめづらいなぁ、というネタがぼちぼち自分の中で集まりだしてきたのでここで改めて書き直してみたいと思う。

ーーーーー

まず今日ちょっとつぶやいた電話の話。
ドイツはドイツテレコムという、日本で言うとNTT的な1社が固定電話はほぼ独占状態なのだが、それ以外に格安電話会社というのが何社も存在していて、単にその会社の頭の番号(5ケタとか6ケタ)を付けて電話すれば料金もドイツテレコムと一緒に引き落としになる、という仕組み。

で、当然たまには日本にも個人的に電話を掛ける場合がある訳だが、普通にドイツテレコムを使うと固定電話で80セント/分、携帯電話だと1ユーロ/分以上。
ところが格安電話会社で最安のものを探していくと、固定電話だと2セント/分以下、携帯でも5セント/分以下の通話料金で日本に電話出来る会社が実際に存在する。
格安電話会社の日本向けの通話料金比較表をまとめてくれる便利なサイトがあるので、これで日々確認出来る。

これは部屋の固定電話から掛ける場合の話だが、じゃぁ携帯はどうかというと。

海外から期限付きで来ていると携帯電話を何年縛りとかの契約で買うのは色々後で大変そうなので(iPhoneがどうしても使いたければまぁそっちで買うしか無いが)、大抵の人はプリペイドの携帯を買う事になる。
プリペイドなら、携帯屋や電気屋に行ってパスポート見せてサインするだけで何10ユーロとかであっさり買えてしまうし。

で、個人的にはVodafoneのプリペイド携帯を持っているのだが、ドイツのVodafoneのプリペイド携帯の料金コースの中には国際電話を良く使う人向けの”International”コースというのがある。
それは毎月必ず1.99ユーロを基本料金として払わなければならないのだが、それさえ払っておけば、日本の固定電話には9ユーロ/分、携帯電話にも19ユーロ/分で「普通に日本向けに+81付けてかける」だけで使える。わざわざ格安会社を使わずともこの値段レベル。
日本でドイツに携帯から電話する事を考えると、こんな値段で普通に掛けるなんてとてもじゃないが想像出来ない。

電話料金だけじゃなくて、ドイツに居ると気付くのは、電気代を初めとした「生活に必要な」サービスの料金が総じて日本と比べても安く感じること。
電車賃なんかもそう。ICEという特急など、同じ時間乗っていても新幹線の半額くらい。

冬になるとほぼ全国全ての世帯に暖房用の蒸気が供給されるので、暖房の燃料代も日本の灯油代とか電気代みたいな形の出費にはならない。

一方で、ちょっと高い食べ物とか高級なレストランで食べたり、輸入食材なんか買ったりすると日本と比べて高く感じる時もある。普通の食べ物とか飲み物は日本とそんなに値段は変わらない。

自動車なんかは中古でもやっぱりベンツやBMWの価格は日本と大して変わらないし、ガソリン代も日本で「いつもより高くなってるな」と感じるレベルくらいの価格帯か。
ただ、高速道路が一切無料というのが車の維持費を下げるのに相当影響している気はする。
当然渋滞避けて高速道路走っていれば燃費は一気に良くなるしね。

ちなみにドイツでは消費税率は19%、食料品のみ7%(飲食店除く)。日本が5%だ10%で議論しているレベルをはるかに上回る。
(ヨーロッパは大体どの国も、食料品以外の消費税率は20%前後だが)

ーーーーー

で、まとめて思うのは、明らかにドイツ含めたヨーロッパって、「贅沢品は日本より高いけど、公共料金とか電話とか鉄道とか、誰もが使う物の料金は意外に日本より安い」という傾向があるな、と。
ヨーロッパと日本、どっちが住む人に優しいかは言わずもがなで。というか、非常に合理的・リーズナブル。金持ちにとっても貧乏人にとっても。

日本は電話代とかなかなか(ヨーロッパの様なレベルには)安くならないし、電気代やガス代も高いし(オール電化のマンションだとまぁそこそこ安くはなるが)。
その一方で牛丼が270円だか250円だかの10円20円の争いでアホみたいに安さ争いをしている。牛丼食わない人には何一つ生活への影響が無い、そんなところでの争い。
「そんなもん別に必死に値段下げなくて良いから、公共料金とか電話料金を同じ様に値下げしてくれ」と思ってる人いるんじゃないの?

先日、日本が中国にGDPで抜かれたなんてニュースが流れていたが、GDPが伸び悩む最大の要因と言われている「個人消費の落ち込み」。
あれなのだが、そもそも日本の市場って、贅沢品みたいな「別にそんなに値段下げなくても買う人は買う、買わない人には関係無い」物ばかりがどんどん値段が下がって、一方で「絶対国民全員が生活の為には支払わなければならない」電気代とか水道代・ガス代・電話料金があんまり下がってこない、そりゃこんな状況じゃ消費なんて伸びていく訳がないと思うのだが。
明らかに日本ってものの値段の設定がおかしいと思う。海外に来て暮らせば良くそれが理解出来る。

では、なぜそんな「本来価格下げなくても良い贅沢品」がそんなに値段を下げる事になるのか。
これは以前から「ガラパゴス携帯」等でさんざん指摘されている日本の全てのビジネス分野における問題。同じ分野に競合他社が無駄に多すぎるのが最大の原因。
国内で何社も同じ様な製品を同時に売るから、安くしないと買ってくれないので互いにどんどん無駄な価格競争を繰り返していく。それが日本で起こっている事だと思う。
まぁこれは戦後高度成長期を通して日本政府が進めた護送船団方式の負の遺産だとは思うが。

この「無駄に多い日本国内競合他社」が、グローバルビジネスの世界で何を起こしてるかというと、例えば他国の企業と競合入札で争う様な場面にもかかわらず、同じ国内の他社との争いにまで神経を使わなきゃならなくなる。明らかに他国の競合他社より余計な労力を費やす事になるわけ。
大体競合入札に参加するって以上、他社との技術力とかリソースのレベルに「圧倒的な差」は無いのは当然。(そんな差があれば、勝ってる会社以外はわざわざそんな争いに本気で参加したりして来る訳がない)
その「同じレベルのリソース」を使う効率が明らかに日本の方が悪くなってしまうわけ。日本同士の争いにまで気を遣ってしまうために。そりゃ海外の企業より不利だわな。

何か、日本って国が今どうして伸び悩んでいるのか、その原因の一つが見えてきた気がした。

ーーーーー

写真は特に本文とは関係無し。先日観光で行ってきたベルリンのブランデンブルグ門。

Brandenburgtor

同じ様に、つぶやいていて自分の中で盛り上がったネタをもう1件明日投下予定。

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